日本三大庭園のひとつ兼六園!金沢観光の超鉄板!
日本三大庭園ってご存知でしょうか?
岡山の後楽園、水戸の偕楽園、そしてここ金沢の兼六園です。
魅力は何と言っても細部にまで作り込まれた園のしつらえで、前田家百万石の大名庭園にふさわしい堂々たる風格・威厳を備えています。
とは言っても広い園内、どこをどう見たらいいのか?ポイントはどこなのか?迷う人も多いでしょう。
そこでここだけはしっかり押さえて欲しいというスポットを、わたしの独断と偏見で7か所ピックアップしてご紹介します。
定番中の超定番から、え?ココ?って所まで押さえた、メジャー&マイナー混合の7選。
早速スタートです!
兼六園へのアクセス&案内【金沢駅~兼六園】
アクセス
まずは兼六園へのアクセスから。
金沢駅からのバスルートは以下の通り。
- [金沢駅]→[兼六園下]→桂坂口より入場
- [金沢駅]→[広坂・21世紀美術館]→真弓坂口より入場
- [金沢駅]→[出羽町]→小立野口より入場
タクシーだと大体10分くらい。
距離的に徒歩でも行けなくはありません。
その場合コースを調整すれば、途中で近江町市場や金沢城公園・尾山神社・長町武家屋敷跡などを通ることもできます。
時間と体力を考慮して、最適なルートを選択してください。
入園料
【個人】
・大人(18歳以上) 320円
・小人(6歳~18歳未満) 100円
【団体(有料対象者30名以上)】
・大人(18歳以上) 250円
・小人(6歳~18歳未満) 80円
詳細情報
住所:石川県金沢市兼六町1
アクセス | 〒920-0936 石川県金沢市兼六町1 【バス】
|
電話番号 | 076-234-3800 |
開園時間 | 3月1日~10月15日 7:00~18:00 (退園時間) 10月16日~2月末日 8:00~17:00 (退園時間) |
入園料 | 【個人】 ・大人(18歳以上) 320円 ・小人(6歳~18歳未満) 100円 【団体(有料対象者30名以上)】 ・大人(18歳以上) 250円 ・小人(6歳~18歳未満) 80円 |
ホームページ |
兼六園ナンバーワンインスタ映えスポット【徽軫灯籠&虹橋】
見た目の不安定さがウリ!
さて兼六園と言えばまず外せないのが徽軫灯籠。
えらい漢字難しいですが、「ことじとうろう」と読みます。
「こと」とは楽器の「琴」の事で、灯籠の形状が音を調整する琴柱(ことじ)の部分に似ていることからその名が付きました。
見所は脚。
左右で長さ違うでしょ?
普通は脚の長さって左右同じなのですが、徽軫灯籠は違います。
なぜか?
それはオシャレだから!
・・・かどうかは不明ですが、このアンバランス感が受けてまして。
「不調和の美」がイカス!のだそうです。
徽軫灯籠+虹橋の切っても切れない関係
その徽軫灯籠の前に架けられているのが虹橋。
その名の通り橋梁のカーブが虹に似ていることに由来します。
基本この虹橋と徽軫灯籠はセットで扱われます。
何がセットかと言うと。
こんな感じね。
虹橋の中央に立って、背景に徽軫灯籠を持ってきて、はいチーズ、パチリ!
これが兼六園鉄板の撮影スポットとなっています。
実際ね、画になるのですよ、この構図。
誰が撮ってもまあまあイイ感じ(←?)に写ります。
あとは天気次第。
青空がバックだとさらに映えます!
ただ行けば分かるんですが、ものすごい人気がありまして。
来園者の多い休日なんかは確実に順番待ちになります。
虹橋の前にずらっと行列ができて、結構面倒。
並んででもここで1枚欲しい!って人のみ、頑張ってください。
詳細情報
>> 桂坂口より直進。霞ヶ池ほとり。
江戸時代に作られた噴水があるって本当?【日本最古の噴水】
日本庭園の常識をブチ破る発想
庭園における水の形態には「流れる」「落ちる」「留まる」の、いわゆる『水三態』があります。
これ基本中の基本。
が、ここ兼六園には第四の形態があります。
「噴き出す」!!!
そう、噴水です。
ヨーロッパの庭園ではメジャーな発想ですが、日本庭園で「噴き出す」構造は非常に珍しく。
ここ兼六園の噴水はそんなジャパニーズ噴水の先駆けで、現存する日本最古の噴水と言われています。
動力はどうしたの?
とは言え、作られたのは江戸時代。
モーターも電気もないのに動力はどうしたの?ってのが気になる所ですが、そこには高低差と水圧が利用されています。
このすぐそばに霞ヶ池って大池がありまして、そこから地下の暗渠を伝って水を引っ張ることで水圧パワーを生み、出口で一気にぶしゃー!と噴き出す仕掛けになっているのです。
なので電源不要。
江戸時代の土木技術、恐るべし!です。
ちなみにこの噴水、霞ヶ池の水位によって噴き出す高さが微妙に変わるそうですので、そこら辺にも注意して見てください。
ちょっと元気ないなーと思ったら、多分池の水位が下がってるはず。
逆に雨の後とか、池の水位が高い時には元気に噴き出しているはずです。
そんなわずかな表情の違いを観察するのも楽しみのひとつですよ!
詳細情報
>> 桂坂口より大きな通路沿いに右折、道なりに進んで左側。
ヤマトタケルの巨大銅像がなぜここに?【日本武尊像】
ヤマトタケルと金沢の意外な関係
兼六園内を散策していると、妙に場に不釣り合いなでっかーーーい銅像がどでーん!と立っています。
銅像の人物はヤマトタケル(日本武尊=やまとたけるのみこと)。
弥生時代くらいの人で、多分奈良あたりで生まれて、「九州征伐」に行って、関東あたりにも行って、最後は三重県あたりで非業の死を遂げた、ちょっとダークなヒーローです。
まあはっきり言って、金沢とは全然何の関係もない人物なのですが。
そんな人の像がなんで建ってるのかと言うと、「九州征伐」ってのがキモになってまして。
これ、実は西南戦争の戦没者慰霊碑なんです。
西南戦争って九州での話でしょ?
なので「ヤマトタケルの九州征伐」=「西南戦争での九州鎮護」という繋がりから、でっかい銅像がどーん!と建てられる運びとなったのです。
台座を支える神秘のパワー?
さてこのヤマトタケルの像。
像ばっかり見てないで、台座にも注目して欲しいのです。
粗い石をそのままゴチゴチと積み上げた、いわゆる石垣でいう所の野面積(のづらづみ)的な造りになっているのですが。
適当(?)に積んであるようで、意外にしっかりしてます。
なぜか?
その理由は「ナメクジ、蛇、カエル」。
なんのこっちゃ?と思われるかもしれませんが、石の形の話です。
台座の中にそんな形をした石があるのです。
ナメクジは蛇を溶かし、蛇はカエルを呑み込み、カエルはナメクジを食べてしまう。
そんな三者が同時に存在することで、にらみ合いが起き、互いに身動きが取れなくなる。
その結果、台座が凍り付いたように動かなくなる。
と、なんか納得できるようなできないような、意味不明な言い伝えがあります。
ちなみに台座に向かって左上にナメクジ、右上に蛇、左下にカエルの石があるそうですが。
どれがどれか分かりますか?
想像力働かせてよーく眺めてください。
こんな感じですかね?
ちょっと厳しいーー!(笑)
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>> 桂坂口より直進。右手に霞が池を見ながら進んで正面。
至極のアート!冬の兼六園をカッコ良く彩る老松!【唐崎松】
兼六園随一の老松
兼六園の中央、霞ヶ池のほとりに見事な枝ぶりの松がどん!とそびえています。
唐崎松(からさきのまつ)です。
近江の唐崎松から種子を取り寄せて植えられたものだそうで、推定樹齢170年。
かなりのおじーちゃんです。
この唐崎松、剪定にものすごく手間暇かけてまして。
兼六園の庭師5人がかりで、1か月もの時間をかけて行うそうです。
しかもほとんどハサミを用いず、手で地道にむしるんだとか。
なぜそんな面倒なことをするのか?
それは「冬」に備えてです。
冬の兼六園の風物詩
コレですよ、コレ!
雪吊り!
この立派な姿を作り上げるために、手間暇惜しまずせっせと剪定を行うのです。
本来の雪吊りの目的は、雪の重みで枝が折れたり曲がったりするのを防ぐため。
しかし唐崎松くらいに大きくて枝ぶりが立派な樹に施すと、全然話が変わってきます。
アートですよ、アート!
庭園に咲く極限のダイナミックアート!
写真じゃイマイチ伝わらないかもしれませんが、生で見ると迫力ありますよー!
ここにさらに雪化粧が加わると、ほーーっとため息がこぼれる美しさ♪
コレが見たくて冬の兼六園を訪れるって人も、毎年たくさんいらっしゃいます。
ちなみにこの雪吊り、街頭でも見られます。
行政によって街路樹1本1本にも雪吊りが施されるからです。
だけどスケールも美しさも、唐崎松とは段違い。
雪吊りの至極を見たければ、何を置いても唐崎松!です。
詳細情報
>> 桂坂口より直進。霞ヶ池ほとり。
兼六園を守る三つの神獣石はどこにある?【三要石】
獅子巌
意外と知られていませんが、兼六園には守り神とも言える三つの石があります。
兼六園三要石(さんかなめいし)です。
そのひとつがこちら、獅子巌(ししいわ)。
石は園のすぐそばに流れる犀川(さいがわ)から採れた自然石で、その名の通り獅子の形をしています。
ちょ~っと想像力必要だけど(笑)。
場所は黄門橋のたもと。
足下には白龍湍(はくりゅうたん)のせせらぎがさらさらと気持ちよく流れ、鬱蒼と生い茂る木々がどこか神秘的。
園内でも独特の雰囲気が漂うエリアです。
詳細情報
>> 桂坂口より大きな通路沿いに右折、道なりに進んで噴水が見えたらその先の細い道を左折。黄門橋のほとり。(案内が小さいので注意!)
虎石
もうひとつの神獣石が虎石(とらいし)。
これは霞ヶ池のほとり、徽軫灯籠のすぐそばにあります。
石は能登半島の曽々木か福浦付近のもので、元々は金沢城の庭園内にありました。
それが後に移され、現在の場所へと据えられたそうです。
よーく見ると、虎が頭を低く構え前足をぐっと踏ん張っている姿に見えるとの事ですが。
うーん。
これも厳しいな(笑)。
詳細情報
>> 桂坂口より直進、霞ヶ池の手前で右折。(案内が小さいので注意!)
龍石
最後は龍石(りゅうせき)。
小立野口から入って、通路沿い右手にひっそりとあります。
石は獅子巌と同じ犀川で採れたもの。
獅子巌や虎石がちょっと木立に覆われた暗い場所にあるのに比べ、この龍石だけは日の当たる場所にあるせいか、ちょっと明るい印象があります。
形はご覧の通り、龍の頭。
これは確かにそう見えますね、言われてみれば。
三つの神獣石の中で一番無理がない。
今にもかぶりつきそうな迫力で、こちらをぎっ!と睨みつけます。
詳細情報
>> 小立野口より直進、右手。(案内が小さいので注意!)
1700万年の悠久が作り出した石の意外な正体!【竹根石手水鉢】
この石、実は化石なんです!
兼六園西部、瓢池(ひさごいけ)のすぐそばに、夕顔亭という茶室があります。
この茶室自体も立派ですが、見て欲しいのはその庭の片隅にある手水鉢。
ものすごーく不細工(失礼!)なのが据えてあります。
これが竹根石手水鉢(たけねいしちょうずばち)。
その名が示す通り、長い間ずっと「竹の根っこの石(=化石)」と考えられてきました。
でもよくよく調べてみるとこの石、化石は化石でも、なんとヤシの木の化石だったことが判明したんです。
推定1,700万年も大昔のヤシの木の化石。
この出自もスゴイですが、そんなものを手水鉢に仕立てちゃう庭師の感性もすごいですわな。
でもね、残念ながら・・・
だけどこの竹根石手水鉢、ただの飾りなんだそうで。
ちなみに手水鉢というのは手を洗う水を溜めておくための容器なんですが。
この茶室の場合は伯牙断琴(はくがだんきん)の手水鉢ってのが別にありまして、そちらが正式な手水鉢として使われているのだそうです。
なので竹根石手水鉢が手水鉢として使われることはないのです。
まあ確かに伯牙断琴の方が手水鉢らしいですからね。
フォルムの均整がしゅっと取れてて。
深い黒味にどこか茶道に通じる緊張感があって。
スマート&スタイリッシュ。
それに比べて竹根石手水鉢。
ゴツゴツぼこぼこしてて、不格好で。
ある意味「味」があるって言えば「味」があるんだけども。
どう見ても使用感悪そう。
そりゃ伯牙断琴をメインに持ってきて、コッチは脇にやられますわな。
そう思って眺めてみると。
どこか哀愁感じません?
竹根石手水鉢!
頑張れ!(←?)
詳細情報
>> 真弓坂口より直進、瓢池を右手に見ながら進み、右側に見える茶室の庭園内。
兼六園の桜は夜のライトアップがクライマックス!【夜桜】
桜の名所 兼六園
「日本さくら名所100選」っての聞いたことあるでしょう。
石川県にも数ヵ所ありそうですが、意外にも県内で選抜されているのはたった1ヵ所だけ。
それがここ兼六園です。
まあ春になるとすごいですよ、桜。
ピンク!ピンク!ピンク!
人もすごいですけどね(笑)。
桜と言えばお隣の金沢城の桜も見事。
兼六園と金沢城との間には橋が架かってて歩いて行き来できるので、両方まとめて楽しめます。
訪れる際はぜひセットでどうぞ!
庭園と桜とライトアップが作り出すファンタジー空間
で、その桜、最高に満喫したければ断然夜桜がオススメ!
この期間だけは夜間開放されて、ライトアップが行われます。
このライトアップのファンタジー感がハンパない!
桜のピンク+七色の照明+水面の照り返し+植物の緑、そして闇。
これらが互いに交差し合って紡ぎ出す非日常の幻想空間。
ムーディーな空気感に恋人達メロメロです!
わたしみたいに独りでウロチョロしてる人には結構ツライけどね(笑)。
この感覚は言葉じゃ説明できないですね。
兼六園が作り出す春の夢の一夜。
ぜひ肌で体感してください!
ちょっと得する兼六園の無料開放情報!【タダで楽しんじゃえ!】
入園無料の日もあります
そんな兼六園ですが、実は無料で入れる日が年に数回あります。
公式にアナウンスされているのは以下の通り。
- 12月31日~1月3日(大晦日から元旦にかけては夜間も開放)
- 桜開花期1週間
- 金沢百万石まつりの3日間
- 8月14日~16日
- 11月3日(文化の日)
- 「金沢城・兼六園ライトアップ」のイベント期間中
こんな日を狙って訪問すればちょびっとお得。
詳しくは公式ホームページでチェックしてください。
もっともっと知って欲しい!兼六園のわくわくは止まらない!
続きは現地で
以上、あれこれ書きましたが、実はここで紹介したのはほんの一例。
まだまだお話ししたいことは山ほどあります。
例えば栄螺山の決定的ミステイクとか。
難解な七福神山のタネ明かしとか。
徽軫灯籠大破壊事件とか。
言われないと分からないラジオ放送の痕跡とか。
兼六園そのものの歴史とか。
他にも色々あるんですよ~!
多分わたし、兼六園ネタだけで本1冊書けます(笑)。
そんな魅力いっぱいの兼六園。
どうぞ続きは現地で。
ご縁があればわたしもいる・・かもしれません。
御来園、お待ちしてまーす!
筆者の個人ブログ
ラーメン中心の食レポブログです